08 March 2021
株式会社カンパネラ×オプト.デュオ ~サングラス企画を振り返って~対談シリーズ4
堀川さん
完成したオリジナルサングラスといろんな商品を並べて見比べてみると、やはり大量生産の 商品とは違いますね。見た目の完成度とか、綺麗さはこっちのほうがあるなあとか。
齊藤
ありがとうございます。根本的に作り方が違うんですが、具体的なブランドで言うと「オークリー」さんなどはたくさん作るためのメガネなんですね。でも今回完成したサングラスは、メイドインジャパンで鯖江の職人さんが1本1本ヤスリをかけて作っています。実際に職人さんの作業現場まで足を運んでいただき、見てもらった上で仕事を進行したので、そこを汲み取っていただけたならありがたいですね。
堀川さん
サングラスに付帯するもの(グラスコード、ケース)が、実際に合うかどうか最後までわからなかったんですが、これまでにない商品に仕上がったと思います。
齊藤
グラスコードの雰囲気もすごくいい。硬さもちょうどいいし長さも調節できる。決まった長さだと、使う人によってどうしても合わないから、これが付いてたらいいよね。
岩佐さん
コードの模様や色もオリジナルで作りました。キャンプで使うようなアウトドアテイストの素材で、かなり丈夫なんです。サングラスのサイズは少し大ぶりなんですね。
堀川さん
齊藤さんがかけるとちょうどいいね。かっこいいし、しかも似合う。たぶん齊藤さんがデザインしましたって言われると「あー(わかる)」ってなるよね。
齊藤
僕は鼻すじの骨が他の人より出てるんで、サングラスをかけると上に上がっちゃうんですけど、普通の人は眉毛がちょっと出るぐらいがべストかな。今回の企画に限らず、僕がデザイナーとして意識しなけばいけないと思うのは、制作するプロダクトが世の中に適応しているかを精査すること。逆に言うと今の時代の流れや求められるものに、どの程度まで答えるかということなんです。もちろんそれ以上の答えは出さなきゃいけないんですが、デザインしたものが先を行き過ぎてもダメだし、芸術作品ではなく、あくまでも使ってもらうための商品を企画しているので、そこには注力していますね。例えばこのサングラスの場合は、グラスコードをひっかけるという大きな特徴がありますが、そこが目立ちすぎてもいけないし、機能性が表に出すぎて普段使いしにくくなってもいけない。そういったところのバランスですかね。世に出したものが誰かに響かなかったら、何の意味もないと僕は思っています。
岩佐さん
僕がネットショップの広告運営を担当していて日頃から意識しているのは、消費者には買う理由が必要だということです。売る側としては、そこを感じてもらえるようにうまく伝えていく必要があると思うんですね。自分が商品開発に携わることで、扱う商品の何が良いのかをしっかりと伝えられるようにしていきたいです。
齊藤
今回の企画に携われて一番良かったと思うことは、みんな福井に住んでいる事かな。打合せするにもコンタクトが取りずらい時期だったので、こうやって顔を見て企画を進められたのはありがたかったです。ほんのちょっとの丸みとか、角をつけるといった3次元の感覚的なところは、なかなか電話で伝えられないんですよね。オプトデュオは、鯖江でメガネで作らせてもらっていますが、直接出向いて職人さんに制作をお願いできる場所にあって、なおかつ販売されるカンパネラさんともしっかりと話し合える機会を設けられたのは、僕にとっても非常に大きかったです。本当にどうもありがとうございました。